妹

２００８年５月

「乳ガンが見つかったので切ることにした」
とメールが来た

「悩んでもしかたないしー」と
本人はいたってあっさりしていた


６月
切ってみれば第４期
切らなかったら後半年の命だったらしい
乳房と一緒に脇の下のリンパも切除
20080611

さすがに傷跡を見てショックだったと
洩らしていた


当然の事ながら
その状態で転移していないわけはなく
肝臓への転移はＭＲＩで確認済
時期をずらして肝臓の一部摘出は確定

ひとまず退院して
仕事を続けながら抗癌治療に通い
大腸と胃への転移を調べる

本人は相変わらず
「元気が一番だよねー、病院は嫌いだよ」
のほほんと笑っている

母はそんな妹を冷静に受け止める
「後悔しないようにできることを
順番にやっていこう」

退院してから1週間後
胃と十二指腸の検査で潰瘍が見つかった
たぶん癌を知ってストレスが胃に来たのだろう
今のところ胃に腫瘍の転移は無し

大腸からもポリープが発見されただけで
転移は認められなかった＾o＾；ﾎｯ
20080628


会社の温情もあって解雇されることもなく
肝臓癌摘出のため再入院
肝臓１/１０と胆嚢を切除
20080820

初めが乳がんで良かったね、と
母と妹は言う
もし肝臓が初めだったら
きっと気付かず
手遅れになっていただろうと


見舞いに行くとヤツは術後にも関わらず
けっこう元気で普通にしてる
でも、やっぱり少し頬が痩けたかな

こうして手術をする度に
体の負荷は増えていくのだから
やつれていくのは仕方ない事

それでも
体に大きな傷を残すたび
「親からもらった体に傷つけてごめんね」
と母を拝みながら笑っている

本当に強い心を持ったヤツ

私にできることはささやかな金銭援助と
笑って冗談に答えるくらいだけど
人知れず泣いていたとしても
育て上げた2人の息子は
きっとあいつを支えてくれるだろう＾＾